「気づいたら追証が発生していた。どうすればいいのか分からない…」
FXトレーダーにとって、追証（追加証拠金）は最も恐ろしいリスクのひとつです。
一瞬の判断ミスや予想外の相場変動で、借金を背負う可能性さえある──それが国内FXの現実です。
本記事では、そんな「追証」の仕組みから発生する条件、計算方法、そして追証を回避するための具体策までを徹底的に解説します。
さらに、国内では認められていない「ゼロカット制度」の存在や、追証リスクを限りなくゼロにするための海外FXという選択肢についても紹介。
「借金だけは避けたい」「リスクを理解してからトレードしたい」と考える全てのFXユーザーに向けた保存版の完全ガイドです。
不安を安心に変えるための第一歩を、この記事から始めましょう。
✅ 第1章｜追証とは？意味と仕組みをわかりやすく解説
FXを始めたばかりの方にとって、「追証（おいしょう）」という言葉は聞き慣れないかもしれません。しかし、これは資金を守る上で最も重要なリスクの1つです。この章では、「追証とは何か？」を、できるだけやさしく、具体例を交えながら解説していきます。
追証とは「追加で入金が必要になる状態」
追証（正式名称：追加証拠金）とは、FXの口座にある証拠金が足りなくなった時に、追加で入金を求められることを指します。
FXでは、レバレッジを使って証拠金より大きな金額を取引することができますが、反対方向に相場が動くと損失も大きくなります。そして、ある一定の水準（証拠金維持率）を下回ると、「このままではポジションを維持できません。お金を追加してください」という通知＝追証が発生します。
追証が発生する仕組み
- 10万円の証拠金でレバレッジ25倍（250万円分）のポジションを持つ
- 相場が急落し、含み損が拡大
- 証拠金維持率が一定水準（例えば50%）を下回る
- FX会社から「追証発生」の通知
- 指定期日までに追加で入金しないとポジションは強制決済（ロスカット）される
「追証」と「ロスカット」の違いは？
| 用語 | 意味 | タイミング |
|---|---|---|
| 追証 | 追加証拠金の要求。入金でポジション継続可 | 証拠金維持率が基準を割った時点 |
| ロスカット | 強制決済。証拠金がこれ以上持たないと判断された時点で発動 | 追証に応じない場合、もしくは急変で即発動 |
👉 追証は“警告”であり、ロスカットは“強制処置”。
ただし、相場が急変すると追証の猶予なくロスカットが一気に発動することもあります。
国内FXでは「追証がある」ことが一般的
日本国内のFX業者の多くは、追証制度がある＝借金リスクがあることを前提としています。
これは金融庁の規制により、投資家保護の観点からロスカットルールが整備されている一方、
「ゼロカット」が禁止されているため、相場の急変時には口座残高がマイナスになる可能性があるのです。
具体例｜追証が発生するケース
- 口座残高：100,000円
- ポジション：USD/JPY 2ロット（約300万円相当）
- 相場が20円急変し、含み損が -120,000円に
⇒ ロスカット間に合わず、残高 -20,000円（マイナス）となる
⇒ FX業者から「追証20,000円を期日までにご入金ください」の通知
海外FXとの違いは次章以降で詳しく解説
海外FX業者では、追証が発生しない「ゼロカット制度」を導入しているケースが多く、
マイナス残高をFX業者が肩代わりすることで、借金を回避できます。
ただし、ゼロカットにもメリット・デメリットがありますので、それについては次章以降で丁寧に説明していきます。
⚠️ 第2章｜追証が発生するとどうなる？最悪のケースと支払い義務
FXで追証（追加証拠金）が発生した場合、「無視して放置してはいけない」重大な状態です。ここでは、追証が実際に発生したときの流れと、対応を怠った場合の最悪シナリオまでを解説します。
追証が発生したらどうなるのか？｜発生〜支払いまでの流れ
- 証拠金維持率が基準値（例：50％）を下回る
- FX業者からメールや取引画面で「追証通知」
- 一定期間（例：2営業日）以内に必要額を入金するよう求められる
- 入金が確認されればポジション継続可能
→ 未入金ならポジションは強制ロスカット - ロスカット後に口座残高がマイナスの場合、追証請求が確定
よくある誤解：「ロスカットされたからもう終わり」ではない！
実は、ロスカットされても「借金が残る」ことがあります。
特に相場が急変（例：雇用統計・要人発言・地政学リスクなど）すると、
- ロスカットが滑って間に合わず
- 気づいたら口座がマイナス残高
というケースが実際に起こっています。
👉 このマイナス分は、「あなたがFX業者に借金している」状態です。
＝法的な支払い義務が発生する追証です。
追証の支払いはいつまで？払わなかったらどうなる？
FX業者によって猶予期間は異なりますが、多くは2～5営業日以内に支払うよう求められます。
支払わない場合の流れ：
| ステップ | 内容 |
|---|---|
| ① 追証請求の通知 | 登録メール・書面で正式通知される |
| ② 督促 | 電話・郵送・簡易書留などで複数回催促 |
| ③ 債権回収部門へ移管 | 社内または外部業者に債権管理が移る |
| ④ 内容証明郵便 | 法的効力を伴う「支払請求書」が届く |
| ⑤ 訴訟リスク | 少額訴訟または通常訴訟に発展する可能性 |
👉 判決が確定すると、給与や銀行口座の差押えなどのリスクにもつながります。
「踏み倒す」ことは可能なのか？（SNSで広がる誤情報）
X（旧Twitter）や匿名掲示板では「追証 踏み倒し」「払わなくても大丈夫だった」といった体験談も見られます。
しかしそれらの多くは以下のような特殊な状況や偶然です：
- 少額すぎて業者側が訴訟費用をかけなかった
- 債権回収が長期化し、時効が成立した
- 住所変更や電話不通で連絡不能だった など
👉 基本的には「払わない＝逃げ切れる」ではなく、ブラックリスクや社会的信用の損失に直結します。
SNSに溢れる「追証地獄」の実話──現実は想像以上に過酷だった
追証は「証拠金が不足したら追加でお金を入れるだけ」と軽く見られがちですが、実際に発生すると、人生そのものを揺るがす重大な事態になることがあります。
X（旧Twitter）や掲示板では、追証に直面したトレーダーたちのリアルな声が日々投稿されています。その多くが、「想定外の損失→支払えない→社会的な危機」というパターンです。
🚨 追証によって、大切なバイクや車を手放すことに…
「FXで追証が発生し、現金が必要になったため、
@GbhnDoy2xE9QDoE
大切にしていたハスクバーナTC250を売却します。」
──@GbhnDoy2xE9QDoEさん（2024年3月）
長年愛用していたオフロードバイクを、追証のために手放さなければならなかったという投稿。
トレードの失敗は、趣味や人生の楽しみすら奪っていくことがあります。
💸 消費者金融で借りてでも支払うしかないという現実
「追証発生中。銀行口座8,948円…。
@FIRE60028219
アイフル、アコム、プロミスで借りるしかないのか…」
──@FIRE60028219さん（2024年4月）
借金で借金を返す「多重債務スパイラル」の入り口に立たされる人も。
FXは資産を増やすどころか、負債を増やす起爆装置になり得るのです。
📉 スイスフランショックでは数百万～数千万円の追証が発生
2015年1月15日に起きた「スイスフランショック」では、為替レートが一瞬で40円以上も変動し、世界中のトレーダーが壊滅的損失を被りました。
そのときの悲痛な声…
「1200万溶かして追証2200万。元カノが泣きながら電話してきた。教えたの俺なんだよな…」
「18歳から貯めた300万が一瞬で消え、1500万の追証。絶対払わねぇ…」
「追証1000万って何？26歳手取り18万で返せるわけがない」
このショックでは、「ストップロスを入れていても滑った」「サーバーダウンで決済できなかった」などの報告も多く、国内FXの追証リスクが現実化した象徴的事件といえます。
🧠 まとめ：追証は“机上の概念”ではない
SNS上の投稿からわかるのは、
- 追証は予告なく、
- 数十万〜数千万円規模で、
- ある日突然、あなたの人生に襲いかかるということ。
そして、多くの人がその現実に耐えきれず、資産だけでなく精神も追い詰められているという点です。
海外FXで「追証なし」の理由は次章以降へ
国内FXでは追証が原則「あり」ですが、海外FXでは“ゼロカット”という救済措置があるため、追証が発生しません。
📊 第3章｜追証の計算方法を具体例で解説
追証のリスクは理解できても、「実際にどのくらいの損失で追証が発生するのか？」という具体的な感覚がなければ、リスク管理は難しいものです。この章では、証拠金維持率の仕組みと、追証発生の条件を数値で具体的に解説していきます。
追証発生の基本構造：証拠金維持率がカギ
FX取引において、証拠金維持率（Maintenance Margin Ratio）とは以下の計算式で求められます：
証拠金維持率（%） = 有効証拠金 ÷ 必要証拠金 × 100
- 有効証拠金 = 口座残高 ± 含み損益
- 必要証拠金 = 保有中のポジションに必要な証拠金
国内FXのロスカット・追証ライン（例）
| 業者名 | 証拠金維持率 | 追証ライン | ロスカットライン |
|---|---|---|---|
| GMOクリック証券 | 100％ | 維持率100％未満で追証 | 50％でロスカット |
| DMM FX | 100％ | 同上 | 50％でロスカット |
👉 つまり、証拠金維持率が100％を下回ると追証通知が発生し、一定期間内に入金がなければ、維持率が50％に到達した時点で強制ロスカットになります。
具体例①｜ドル円を1ロット（10万通貨）で買った場合
■ 前提条件：
- レバレッジ：25倍（国内最大）
- ドル円レート：150.00円
- 必要証拠金：150.00円 × 100,000通貨 ÷ 25 ＝ 60,000円
- 証拠金残高：100,000円（＝10万円入金済）
- 追証ライン：証拠金維持率 100％
- ロスカットライン：証拠金維持率 50％
含み損による追証ライン割れ：
| 含み損 | 有効証拠金 | 証拠金維持率 |
|---|---|---|
| -10,000円 | 90,000円 | 150% |
| -40,000円 | 60,000円 | 100% → 追証発生ライン |
| -50,000円 | 50,000円 | 83.3% → 追証中 |
| -70,000円 | 30,000円 | 50% → ロスカット発動 |
👉 つまり、「10万円入金して1ロット持った場合」、約4万円の含み損で追証が発生し、7万円の含み損でロスカットされるということになります。
具体例②｜証拠金が少ない場合は即リスク
■ 前提条件：
- 証拠金：60,000円（ギリギリで1ロット持つ）
- 1円の値動きで10万円分のポジションに対して含み損が1万円ずつ増える
→ 1円動いただけで証拠金の1/6が飛ぶ
→ わずか0.6円～0.7円の逆行で追証ライン到達
👉 証拠金に余裕がないと、わずかな変動で追証発生 → ロスカット直行です。
シミュレーション：自動で追証リスクを把握する方法
FX業者によっては、証拠金維持率や追証リスクを「リアルタイムで計算してくれるシミュレーター」や「維持率アラート」機能を提供しています。
また、エクセルやGoogleスプレッドシートで独自のリスク管理表を作るのも有効です。
海外FXの場合はどうなるのか？
- 多くの海外FX業者は「ゼロカットシステム」を採用しており、
証拠金がマイナスになっても追証は発生しません（＝借金にならない）。
👉 つまり、「証拠金維持率がゼロ％になっても、業者がマイナス分を負担してくれる」仕組みです。
次章では、この追証をどうすれば防げるのか？という実践的な回避法を紹介していきます。
🛡 第4章｜追証を回避するための3つの対策
これまでの章で解説してきたように、追証は資産だけでなく人生や精神をも破壊するリスクを持ちます。しかし、事前に対策を取っておけば、その多くは未然に防ぐことが可能です。
この章では、初心者から中級者まで実践できる「追証を回避するための3つの対策」を紹介します。
✅ 対策①｜ポジションサイズを抑える（＝ロット管理）
最も基本にして最も効果的な対策は、身の丈に合ったポジションサイズでトレードすることです。
たとえば：
- 証拠金10万円でレバレッジ25倍＝最大約250万円分のポジションが持てる
→ しかし、最大で持つのは危険。せいぜいその3〜5割程度に抑えるのが理想 - 含み損に耐えられる「安全圏内」を自分で把握しておく
👉 ポジションが小さければ、多少の逆行でも追証は発生しません。
✅ 対策②｜逆指値（ストップロス）を必ず入れる
逆指値（ストップロス）注文を入れない＝命綱なしで崖を歩くのと同じです。
特に重要なのは以下の2点：
- ロット数に応じて許容できる損失額を明確にしておく
- 損失がその範囲を超える前に自動的に損切りされる価格を設定する
たとえば、証拠金10万円で1ロット取引するなら、
- 損失1万円以内に抑えたい → 逆行10pips程度で損切り
- 損失2万円まで許容 → 20pipsでストップを置く など
👉 ストップを置けば、どれだけ荒れた相場でも最悪の損失額をコントロール可能です。
✅ 対策③｜ゼロカットシステムを導入した海外FX口座を利用する
国内FXでは、相場が急変するとロスカットが間に合わず、マイナス残高（＝追証）を請求されるリスクがあります。
一方、海外FX業者の多くは「ゼロカット」制度を導入しており、証拠金がマイナスになっても請求されません。
代表的な業者：
- Exness（エクスネス）：業界最高水準のゼロカット対応
- XMTrading（XM）：日本人ユーザーが多く、ゼロカット保証明記あり
- Titan FX：狭いスプレッドと約定力＋ゼロカット完備
👉 もちろん、海外FXには「信託保全がない」「日本の金融庁に登録されていない」などの注意点もありますが、追証回避という点では圧倒的なメリットがあります。
🎯 まとめ：リスクは「ゼロにする」のではなく「制御する」
追証を恐れるあまりにトレードができなくなるのは本末転倒です。
大切なのは、自分にとっての“損失の限界値”を知り、その範囲内で行動することです。
- 「ポジションサイズを抑える」＝火種を小さくする
- 「ストップロスを入れる」＝自動で消火する
- 「ゼロカットを使う」＝延焼しても損失は限定的
この3つを徹底することで、追証という最悪のリスクを確実に遠ざけることができます。
🌍 第5章｜追証なしの海外FXとは？ゼロカットの仕組み
国内FXでは、急変動によって口座残高がマイナスになると「追証（おいしょう）」として追加資金を請求されるリスクがあります。しかし、海外FX業者の多くはこの追証を完全に回避できる「ゼロカットシステム」を採用しています。
この章では、ゼロカットの仕組みと、国内との違い、代表的な対応業者について解説します。
✅ ゼロカットとは？｜マイナス残高をゼロに戻す仕組み
ゼロカット（Zero Cut）とは、証拠金がマイナスになった場合でも口座残高を自動的にゼロに戻してくれる制度です。
たとえば：
- 証拠金：10万円
- 大きな相場変動で -5万円の残高になる
→ 海外FXでは「ゼロカット」により、残高は ±0円に自動リセットされ、追証の請求は一切なし
👉 トレーダーが借金を背負うことはありません。損失は入金額の範囲内で完結します。
⚠️ 国内FXとの違い
| 項目 | 国内FX | 海外FX（ゼロカットあり） |
|---|---|---|
| 追証 | 発生する可能性あり | 発生しない |
| マイナス残高 | 支払義務がある | 口座が自動でリセットされる |
| リスク | 入金額を超える損失あり | 入金額までで損失が完結 |
| レバレッジ規制 | 最大25倍（金融庁ルール） | 最大1000倍以上も選択可（業者による） |
🧠 ゼロカットの仕組み：なぜ海外業者は対応できるのか？
海外FX業者は、自社のリスク管理システムとリクイディティプロバイダ（LP）との契約設計により、トレーダーの損失を内部で処理できるようにしています。
- 一部は「NDD方式」で流動性提供者に流してリスク分散
- ストップロス滑り対策のインフラ（サーバー・LP分散など）
- 事前にマイナス補填分を「損失引当金」として準備
👉 これは「慈善」ではなく、顧客の継続利用を促すマーケティング設計でもあるため、ゼロカットを約束している業者は実務的にしっかり整備しています。
📌 ゼロカット対応の海外FX業者（2025年版）
| 業者名 | ゼロカット対応 | 特徴 |
|---|---|---|
| Exness | ✅ 完全対応 | 無制限レバレッジ、狭スプレッド、信頼性高 |
| XMTrading | ✅ 完全対応 | 日本人ユーザー数トップ、ボーナス豊富 |
| TitanFX | ✅ 完全対応 | 約定力に定評、スキャルピング向き |
| VantageTrading | ✅ 完全対応 | 仮想通貨や株も取引可、ECN口座あり |
📎 注意：ゼロカットの実行条件は「悪用防止」のために制限がある場合もあります。公式サイトの明記・FAQを確認しましょう。
❗ ゼロカットにも「誤解」や「盲点」がある
盲点1：ゼロカットは万能ではない
- 突発的な相場変動（例：SNBショック）では一時的に残高がマイナスになることがある
→ その後ゼロリセットされるが、反映まで数分～数時間かかることもある
盲点2：ゼロカット＝リスクゼロではない
- 入金額が消えること自体は普通に起こる（レバレッジの過剰使用）
- あくまで「追証が発生しないだけ」であり、損失そのものを防ぐ機能ではない
🔐 ゼロカットを活かすための心構え
- ゼロカットは保険であり、常用するものではない
- 追証リスクを取らずにレバレッジの高い戦略が組める
- 自己資金管理＋逆指値＋ロット管理は必須
🎯 まとめ：ゼロカットは“最後の砦”として活用を
ゼロカットシステムは、トレーダーにとって「破滅を防ぐ命綱」です。
日本国内では得られない安心感を持ちながら、大胆な戦略を取れる一方で、油断して過剰トレードすれば資金はあっという間に消えます。
👉 ゼロカットは「追証が怖いから海外FXに逃げる」ためではなく、
「安全に挑戦するための選択肢」として、戦略的に使うのがベストです。
🏯 第6章｜国内FXでも追証なしにできる？例外と注意点
「海外FXは魅力的だけど、やっぱり国内の方が安心感がある」
「ゼロカットのない国内FXでも、追証を回避する方法はないの？」
こうした声も多く聞かれます。結論から言うと──
国内FXで「完全に追証なし」とするのは制度的に困難ですが、特定の条件下では実質的に追証リスクを限りなくゼロに近づけることは可能です。
この章ではその例外と注意点を詳しく解説します。
✅ 国内FXは「ゼロカット禁止」が原則
まず大前提として、日本の金融庁はゼロカット制度を認めていません。
🔎 金融庁による公式見解：
「ゼロカットシステムは、利用者に過度なリスクを取らせるおそれがある」として禁止対象
つまり、国内FXではロスカットが滑って口座がマイナスになった場合、追証（追加証拠金）の支払い義務が法的に発生します。
🧯 それでも「追証なしに近づける」3つの方法
● 方法①｜過剰なレバレッジを避け、証拠金に余裕を持つ
- 必要証拠金の3倍以上の資金を口座に入れておけば、急な変動でも追証リスクは低減
- 1回のトレードで全資金を使わない、複数ポジションの同時保有を避けるなども有効
● 方法②｜ロスカット水準が高めの業者を選ぶ
| 業者名 | ロスカット水準 | 特徴 |
|---|---|---|
| トレイダーズ証券 みんなのFX | 100% | 維持率100%未満で即ロスカット、追証前に決済されやすい |
| ヒロセ通商 ライオンFX | 100% | グルメ・キャッシュバックなどのキャンペーンあり |
| SBI FXトレード | 50% | 最小１通貨から取引可能 |
ロスカット水準が高い＝強制決済が早めに発動するため、マイナス残高に陥るリスクが小さいという見方もできます。
● 方法③｜通貨ペア・時間帯・イベント回避の徹底
- 相場の急変が起きやすいイベント前後（FOMC・雇用統計など）を避ける
- ボラティリティが高い通貨ペア（ポンド系・トルコリラなど）を控える
- スプレッドが拡がる深夜帯や週明け早朝のトレードは避ける
👉 突発的な「窓開け」や「指標スパイク」に巻き込まれなければ、追証の発生確率は限りなく低くなります。
⚠️ 注意①｜ロスカットが機能しない場面がある
たとえ高いロスカット水準を設定していても、急激なレート変動で滑って決済が間に合わないケースはあります。
例：
- スイスフランショック（2015年）：スプレッドが拡大・約定不能でロスカットが滑走
- 災害・地政学リスク・サーバー障害時：ストップロス無効化のリスクあり
👉 「ロスカットがあるから安心」ではなく、“ロスカットが効かない局面もある”という前提で対策する必要があります。
⚠️ 注意②｜国内業者でも“見せかけのゼロカット”に注意
一部の国内業者では「追証なし」と書いてある場合でも、以下のような条件付きの場合があります。
- 即時ロスカットでゼロカットに近い挙動をするだけ
- マイナス残高を「次回入金時に相殺」される
- 特定口座タイプのみ対象（例：裁量取引限定・EA非対応）
👉 必ず利用規約やFAQで「マイナス残高の処理方法」まで確認しましょう。
🧠 国内FXで追証リスクを抑えたい人に向けた戦略
| スタイル | 戦略 |
|---|---|
| 超安全志向 | レバレッジ5倍以下＋証拠金たっぷり＋逆指値＋指標回避 |
| 中庸志向 | レバ10倍以下＋複数ポジション同時保有しない |
| 攻めたいが借金はNG | 海外ゼロカット業者に分散（次章で解説） |
🎯 まとめ：国内FXで「追証なし」は現実的に難しいが、工夫次第で限りなく回避可能
- 国内FXは制度的に追証のリスクが常につきまとう
- しかし「過剰なレバレッジを避ける＋逆指値を徹底する＋相場急変を避ける」ことで、実質的に追証を回避することは十分に可能
- それでも絶対に追証を避けたい人は、次章で解説する「海外FX＋ゼロカット」戦略が現実的
🧩 補足視点｜なぜ日本はゼロカットを認めないのか？──制度の裏にある“構造的な壁”
ここまでの内容で、国内FXではゼロカット制度が存在せず、追証リスクが常につきまとう理由を制度的に解説してきました。
ですが、少し踏み込んで考えると、「なぜ日本だけがゼロカットを認めないのか？」という問いが浮かび上がります。
金融庁は「ゼロカット制度は利用者に過度なリスクを取らせるおそれがある」と説明していますが──
これは本当に“投資家保護”のためだけでしょうか？
実は、個人がトレードで自由と経済力を手に入れてしまうことは、
「国家にとって都合の悪い構造変化」でもあります。
- トレーダーが成功すれば労働市場から脱落する
- 労働力の減少＝納税・消費の減少
- エリート層から見れば、トレードで一気に成功する者の存在は“脅威”
例えば、エリート層が20年かけて手にした月収・年収を、あなたがトレードで成功してエリート層の月収・年収を軽々と超えたとしたら彼らはどう思うか？
つまり、ゼロカットを禁止することは、トレーダー（あなた）の成功を抑制し、労働市場への縛りを維持するための制度的ブレーキとも読み解くことができるのです。
これはあくまでひとつの見解に過ぎませんが、個人的には非常に納得できる“構造の裏側”だと感じています。
🧭 第7章｜Final Thoughts ── 追証を避けるための3原則
ここまで読んでくださった方は、追証の仕組み、怖さ、回避方法、そしてゼロカットの有無による違いまで、すでに理解されているはずです。
この最終章では、追証リスクを限りなくゼロにするための3つの行動原則をシンプルに整理し、実践に落とし込む形でお届けします。
✅ 原則①｜「リスク管理」がすべての土台
FXは自分のリスクを自分で制御できる唯一の金融商品です。
追証を避けたいなら、まずはロット管理・レバレッジ管理・逆指値（ストップロス）の3点を徹底しましょう。
👉 「このトレード、失ってもいい金額か？」を常に自問することが、追証を遠ざける最も基本で最も強力な武器です。
✅ 原則②｜「相場は常に想定外」と心得る
追証が発生した多くのケースでは、トレーダーが「こんな動きはしないだろう」と思っていた瞬間に相場が裏切っています。
- 米雇用統計やFOMCなどの重要指標時
- 地政学リスクや金融危機などの突発的なショック
- ストップロスを入れたのに滑って執行されなかった時
相場は常に「想定外」を突いてきます。
だからこそ、あらかじめ「ありえない動きが起こる」という前提で設計することが重要です。
👉 「絶対にロスカットされないと思っていたポジション」が、破滅の引き金になる──これを忘れずに。
✅ 原則③｜「追証ゼロの環境」に身を置く
どんなにリスク管理を徹底しても、相場は人知を超えて暴走することがあります。
その最終防衛ラインとして、「ゼロカット対応のFX業者を選ぶ」ことは極めて合理的な判断です。
- 海外FXならゼロカットで追証ゼロ
- 国内FXでも限りなく追証を抑える戦略はあるが、“ゼロ”ではない
- 破綻リスクを金額ベースで完全に排除できるのはゼロカットだけ
👉 つまり、「最悪のシナリオが起きても借金はしない」環境に身を置くことで、
メンタル面でも安心して戦略的にトレードができるようになります。
🎁 おまけ｜「追証に怯える日々」から抜け出すシンプルなマインドセット
損を出すのは仕方がない。
でも、「人生が壊れる損」は絶対に出してはいけない。
FXは自己責任の世界ですが、それは「自己制御が可能な世界」という意味でもあります。
✍️ 締めの一言
追証は、FXの中でもっとも回避すべきリスクです。
損失以上に、人生のペースを狂わせてしまう危険性を持っているからこそ、正しい知識と対策が必要です。
もし「もう追証に怯えたくない」と感じたなら、
あなたの環境を国内から海外へ変えることから始めてみてください──それが“プロの第一歩”です。
