EUR/USD最新見通し｜1.1000突破なるか？FOMC＆貿易摩擦の影響を徹底分析（2025年3月16日）
要点まとめ
- EUR/USDは1.1000を視野に上昇しており、ドイツの政策改革や米ドルの不安定な動きが相場を支えている。
- 米国とユーロ圏の貿易摩擦が激化し、米国がシャンパンなどのヨーロッパ産アルコールに200%の関税を検討。
- FRBは来週のFOMCで金利を据え置く見通しだが、貿易問題がインフレ圧力を高める可能性があり、市場の注目が集まる。
- テクニカル分析では、EUR/USDは1.0946の抵抗線を突破すれば1.1000を試す展開が予想される。
EUR/USDの最新状況
EUR/USDは2週連続の上昇を記録し、1.0900を一時突破しました。この背景には、ドイツの大規模なインフラ投資計画と、米ドルの不安定な動きがあります。ドイツの次期首相フリードリヒ・メルツ氏は、グリーン党との合意により、5000億ユーロ規模のインフラ基金を設立し、防衛・経済成長を加速させると発表しました。これにより、ユーロの買い材料となりました。
一方で、米国の貿易摩擦が激化しており、アルコール製品への200%関税が検討されています。EU側も米国製ウイスキーに50%の関税を課す方針を示し、貿易戦争が拡大するリスクが高まっています。
また、ウクライナ戦争の和平交渉が進展しているとの期待がユーロの支えとなっています。トランプ大統領とゼレンスキー大統領の会談が行われ、市場はリスク資産への資金流入を進めています。
今後のEUR/USDの重要イベント
- 3月19日（水）：FOMC政策金利発表（日本時間20日未明）
- FRBは政策金利を4.25%〜4.50%の範囲で維持する見通し。
- 貿易摩擦がインフレを刺激する可能性があり、パウエル議長の発言に注目。
- 3月21日（金）：ユーロ圏消費者信頼感指数（速報値）
- 消費者の景況感が悪化すると、ユーロの売り圧力が強まる可能性。
- 米国の貿易政策の動向
- 200%のアルコール関税が正式に発表されるかどうかが重要。
- もし関税が実施されれば、ユーロ圏経済への影響が大きくなり、EUR/USDがさらに下落する可能性。
EUR/USD週間テクニカル分析 フィボナッチ
EUR/USDはテクニカル的に見ると、1.1000を目指す動きが続いています。直近のフィボナッチ・リトレースメント（Fibonacci Retracement）の分析では、以下のレベルが重要となります。
主要なフィボナッチレベル
- 76.4%（1.0968） → このレベルを突破すれば、さらなる上昇余地あり。
- 61.8%（1.0817） → 直近の押し目として機能する可能性。
- 50.0%（1.0694） → サポートレベルとして注目される。
- 38.2%（1.0572） → 反発ポイントになりやすく、ここを割ると下落の可能性。
現在、EUR/USDは1.0946のレジスタンス（3月11日高値）を突破するかが焦点です。ここを超えれば1.1000の心理的節目を目指す展開が濃厚です。
一方で、もし1.0572（38.2%リトレースメント）を割り込む場合、1.0400付近まで下落する可能性もあります。相場の方向性はFOMCの結果や貿易摩擦の影響によって変動するため、慎重なトレードが求められます。
EUR/USD週間テクニカル分析 移動平均線
EUR/USDの日足チャートに20日移動平均線と5日移動平均線を重ねると、明確なアップトレンドの形成が確認できます。しかし、現時点ではドル買いの勢いが落ち着いており、3月17日（月）以降は横ばい推移となる可能性が高いと考えられます。
特に、価格が横ばいで推移しながら20日移動平均線に接触するか、ユーロが買われた結果として20日移動平均線に近づいた場合、再びドル買いの動きが強まる展開が予測されます。ただし、この動きが3月17日～21日の週内に発生する可能性は低いと見られます。
とはいえ、20日移動平均線の傾きは依然として強いトレンドを示しており、極端なドル売りが発生する可能性は低いでしょう。市場はFOMCの結果や貿易摩擦の影響を見極めながら、次のトレンド形成を探る展開が続きそうです。
FXトレーダーの反応（SNSの声）
SNS上では、EUR/USDの見通しについて以下のような意見が目立っています。
📊 「来週のFOMCが最大の焦点。ハト派ならドル売りが強まり、EUR/USDは上昇余地あり。」
📉 「ECBは慎重姿勢を維持。要人発言がユーロの方向性を左右する可能性が高い。」
💬 「欧州経済の不透明感は残るが、FOMC次第ではEUR/USDの上値を試す展開も。」
市場ではEUR/USDの上昇を期待する声が増えているものの、貿易摩擦やFOMCの動向次第で変動が激しくなる可能性が指摘されています。
まとめ
- EUR/USDは1.1000を視野に上昇し、ドイツの政策と米ドルの変動が影響を与えている。
- 3月19日のFOMCが最大の注目イベントで、FRBのスタンスが今後の相場を左右する。
- テクニカル的には1.0968の突破がカギで、突破すれば1.1000へ上昇の可能性。
- 移動平均線では20日線が強いトレンドを示すが、週内は横ばい推移の可能性が高い。
- SNS上では「EUR/USDの上昇期待」の声が多いが、貿易摩擦の影響が不安要因。
今週はFOMCと米国の貿易政策の動向に要注目。特に、FRBの利下げスタンスと通商摩擦がEUR/USDに与える影響を見極めることが重要です。
