2025年5月8日夜、ドナルド・トランプ大統領が「今すぐ株を買うべきだ。この国はロケットのように上昇する」と発言したことで、為替市場が大きく動きました。
特にドル円(USD/JPY)は、発言直後の23時から急騰を開始し、わずか数時間で最大163pipsの上昇を記録。
この動きは単なる口先介入か、それとも市場構造を変える兆しなのか?
本記事では、発言の背景・市場の反応・トレーダーの戦略行動までをチャートと共に徹底解説。
CPIを控える今、何を見てどう動くべきか──トレード判断に直結する実例分析をお届けします。
🟦 第1章|速報要点:トランプ大統領の発言と市場の初動
📣 発言要旨と引用
2025年5月8日夜(日本時間23:00頃)、トランプ大統領は記者会見の場で次のように発言:
“You better go out and buy stocks now.”
今すぐ株を買いに行ったほうがいいぞ。“This country will be like a rocket ship that goes straight up.”
この国はまっすぐ上にぶっ飛ぶロケットみたいになるからな。“This is going to be numbers that nobody’s ever seen before.”
誰も見たことのないような数字が出てくるぞ。
この発言は動画付きで各種メディアアカウントが取り上げ、SNS上で瞬く間に拡散されました。
🔁 拡散状況とリーチ規模(Xポストまとめ)
アカウント名 | 投稿内容の要約 | 拡散状況(いいね/リポスト) |
---|---|---|
@CollinRugg | 動画+全文発言 | ❤️3.0万+🔁5,800+📌3,100 |
@WatcherGuru | JUST IN形式 | ❤️17,000+🔁2,100 |
@unusual_whales | BREAKING表記 | ❤️9,800+🔁860 |
@disclosetv | 動画+要約 | ❤️7,800+🔁1,200 |
@KobeissiLetter | シンプル引用 | ❤️6,900+🔁870 |
@DeItaone | 見出し強調 | ❤️4,600+🔁1,200 |
→ いずれも速報性の高い情報源として知られるアカウントであり、合計するとリポストは1万件超、いいね数は7万件を優に超える規模に。
🟦 第2章|チャートで振り返るドル円の急騰【5月8日 23:00〜終値まで】
2025年5月8日、日本時間21:30に発表された米・新規失業保険申請件数の影響で、一時的にドル買いが強まったものの、その後は円買いへと転じ、ドル円相場は方向感を失った状態が続いていました。
NY市場の初動でも勢いは出ず、“静かな下値模索”が続いていた中で、状況が一変したのは日本時間23:00以降のことでした。
🕒 「23時の1時間足」がすべてを変えた
以下は、5月8日の17:00〜23:00までのドル円1時間足の4本値です:
時刻 | 始値 | 高値 | 安値 | 終値 |
---|---|---|---|---|
17:00 | 144.313 | 144.838 | 143.840 | 144.798 |
18:00 | 144.799 | 144.942 | 144.731 | 144.785 |
19:00 | 144.786 | 144.996 | 144.649 | 144.774 |
20:00 | 144.774 | 144.802 | 144.590 | 144.634 |
21:00 | 144.635 | 144.856 | 144.497 | 144.672 |
22:00 | 144.673 | 144.673 | 144.421 | 144.529 |
23:00 | 144.530 | 145.111 | 144.421 | 145.000 |
そして以下がその1時間足チャートです👇

この23時台のローソク足には以下の注目ポイントが集約されています:
- 144.421のサポートを下ヒゲで試し、結果的に維持
- 終値145.000まで強く買い戻され、明確に上昇トレンドを形成
- それまで数時間続いていた144円台での膠着をブレイク
これは単なるテクニカル上の動きではなく、材料が市場心理を変えた1本でした。
📣 発言とチャートが重なった「23時00分」
まさにこの時間帯、アメリカでトランプ大統領が以下のように発言したとされます:
“You better go out and buy stocks now.”
今すぐ株を買いに行ったほうがいいぞ。“This country will be like a rocket ship that goes straight up.”
この国はまっすぐ上にぶっ飛ぶロケットみたいになるからな。
Xでは複数の速報系アカウント(Collin Rugg、Disclose.tv、Watcher.Guruなど)が動画付きで発言を拡散し、瞬く間に数万件のエンゲージメントを記録。
市場では「株高=リスクオン=利下げ遠のく=ドル買い」という構図で織り込まれ始めたのです。
📈 チャートはすでに語っていた
実際にチャート上では、この発言の直前から以下のような動きが出ていました。

- 23:10頃:ドル円5分足が明確な陽線で確定
- 23:50頃:ドル円5分足ゴールデンクロス形成+直近高値ブレイク
- 翌未明にかけて145円台後半へと上昇し、最終的に145.895でNYクローズ
✅ この1本が示したこと
「ドル円のトレンドは迷っていない。市場がトランプ発言に反応する前に、チャートが先に動き始めていた」
この1時間足(23:00〜24:00)は、単なるテクニカル上の節目ではなく、ファンダメンタルズの流れをチャートが映した決定的な1本と言えるでしょう。
🟦 第3章|トレーダー目線で読み解く:相場心理の転換点とは?
為替市場では、「発言を知らなかったとしても、チャートがすでに語りかけていた」という瞬間が存在します。
2025年5月8日のドル円(USD/JPY)はまさにその典型例でした。
トレーダーである私自身も、ローソク足の動きだけを頼りに、下落の警戒→上昇の可能性→確信へと心理がシフトしていきました。
その過程を、実際のチャートとともに振り返ってみます。
🕰️ 21:35|「これは円高(ドル安)か?」と感じた瞬間
21:30に発表された米・新規失業保険申請件数。
結果そのものは強めでしたが、発表直後のローソク足は上下に振れたのち、5分後には円買い方向に大きく振れる展開となりました。

この“ドル売り”の流れを受けて、私はチャートを見ながらこう思いました:
「これは円高方向へトレンドが出るかもしれない」
実際に、この時点でのドル円はやや下向きの流れを描き始め、地合いとしても「ドルは売られやすい状況」が整いつつありました。
📈 23:10|“陽線”が流れを変えた
静かな時間帯が続いた中、私が「…ん?これはおかしい」と思ったのは23:10頃の5分足の陽線でした。

この陽線は:
- 2本前の上髭のついたローソク足が出現したのに
- ブレイクダウンせず下落に対して抵抗しているように感じた
ローソク足が見せたこの“反転の兆し”に、私は市場の空気の変化を感じ取りました。
「もしかすると、ドル円は上昇するかもしれない」
とはいえ、この時点ではまだ確信には至っておらず、「下げ止まり」の可能性に過ぎないとも言える状態でした。
🚀 23:50|チャートが「これは来た」と教えてくれた
相場の確信が固まったのは23:50頃。
チャート上では以下の現象が同時に起こっていました:

- 9EMAと36EMAのゴールデンクロスが出現
- 21:30の指標発表時の高値をブレイク
- ボラティリティが急上昇し始めていた
この3点セットが揃った時、私は強く思いました:
「これはもう間違いなく、ドル買いの波が来てる」
実際、そこから相場は145円台を突破し、深夜にかけてドル高が進行していくことになります。
💬 トレーダー心理の“連続変化”を可視化
以下は、私がチャートを見ながら心の中で思っていた流れを吹き出し付きチャートに整理したものです。

時刻 | 心の声 | 状況 |
---|---|---|
21:35 | 「これは円高だな」 | 指標後に急落、ドル売り支配的 |
23:10 | 「上昇するかも?」 | 陽線出現で流れに変化の兆し |
23:50 | 「これは来た!」 | テクニカル転換+ブレイクで確信へ |
✅ チャートは、トレーダーに先に語りかけている
この体験で改めて痛感したのは、
「ファンダメンタルズが報じられる前に、チャートは先に反応している」という事実です。
実際、トランプ大統領が「株を買え」と発言していたのはこの時間帯。
私はそれを知らずにチャートを見ていましたが、それでも正しい方向性を感じ取ることができました。
🟦 第4章|なぜトランプ発言がここまで市場を動かしたのか?
2025年5月8日、日本時間23:00過ぎ──
アメリカ・トランプ大統領は貿易協定に関する記者会見の中で、世界中のトレーダーが注目する一言を放ちました。
「今すぐ株を買うべきだ(You better go out and buy stocks now)」
「この国は真っすぐ上昇するロケットのようになる」
この発言が拡散された直後、ドル円は144.50円台から146円台まで急騰し、約160pipsの上昇を記録。
一国の大統領のひと言が、為替市場をこれほどまでに動かした背景には、市場心理と連鎖的な期待構造がありました。
📣 発言の拡散は“秒速級”
X(旧Twitter)では、以下のような影響力あるアカウントがほぼ同時にこの発言を速報:
アカウント名 | 投稿内容(抜粋) | いいね/リポスト |
---|---|---|
@CollinRugg | “This country will be like a rocket ship…” | ❤️ 30,000+ 🔁 5,800 |
@WatcherGuru | “Better go out and buy stocks now.” | ❤️ 17,000+ 🔁 2,100 |
@unusual_whales | BREAKING: Trump says… | ❤️ 9,800+ 🔁 860 |
@disclosetv | 動画付き速報 | ❤️ 7,800+ 🔁 1,200 |
このように、「Buy Stocks Now」発言は市場関係者に瞬時に拡散され、ニュースというより“相場トリガー”として機能しました。
🧠 市場が織り込んだ“連鎖反応”とは?
トランプ氏の「株を買え」発言は、単なる強気発言ではありません。
市場はそこに、以下のような複数の連鎖的メッセージを読み取ります:
🧩 1. 株高期待 → リスクオン心理
- 株高になるなら、リスク資産に資金が流れやすい
- リスクオン=円安・ドル高の流れに傾きやすい構造
🧩 2. 景気押し上げ → 利下げ後退 → 金利上昇期待
- 「ロケットのように上昇する経済」=FRBが利下げできない環境
- 結果として、ドル金利が維持/上昇 → ドル買い
🧩 3. インフレ加速の警戒感
- 貿易協定や大規模な財政出動の可能性=インフレ期待の高まり
- インフレ上昇→利上げ再燃リスクも想定される
このように、ひと言の裏に複数のファンダメンタルズ連鎖が存在するため、市場は“即反応・後追い説明”の流れになりました。
📉 なぜ為替が“株より早く反応”したのか?
トランプ大統領の「株を買え」発言を受けて、なぜ株式市場よりもドル円(為替)が先に急騰したのか?
この点については、単なる“発言の影響度”だけでなく、資金の流れ(フロー)の構造そのものが関係しています。
🧭 資金フローはこの順番で動いた可能性が高い:
- トランプ大統領が「Buy Stocks Now」と発言
- リスクオン期待が市場に走り、安全資産=日本円などから資金を引き揚げる動きが加速
- 株式購入の準備として、まず“ドルへの換金”が発生(ドル買い・円売り)
- その後、買い戻したドルで米株式市場(特にNASDAQやS&P500)への投資が本格化
- 結果として、為替(ドル円)が先に動き、株価指数は約1時間遅れて上昇
この流れは特に「円→ドル→株」という王道の資金移動ルートで説明がつきます。
特に日本円は世界中のリスク回避資金が一時的に集まる通貨であるため、“円からの脱出”が真っ先に表面化しやすいのです。


🧭 トレーダーの心理構造にも変化が起きた
トランプ大統領は政治家であると同時に「相場を動かすことができる人物」です。
その発言がポジティブ・バイアスを伴うものであれば、市場はしばしばこう考えます。
- 「政治的に景気を上げたいなら、何らかの経済策が動くはず」
- → 「いま買っておけば報われる」
この期待が、市場を“早すぎる買い”に導く起爆剤になったのです。
✅ この章のまとめ
- 「Buy Stocks Now」は、単なる株式推奨ではなく、ドル買い連鎖のトリガーとなった
- Xでの爆発的な拡散により、為替市場は最速で反応した
- トレーダーの心理にも「トレンド転換のシグナル」として刻まれた
🟦 第5章|この相場でどう立ち回るべきだったか?戦略パターン分析
2025年5月8日のドル円急騰は、トランプ発言という不確実性の中で発生した実戦的な値動きでした。
このような場面で「どう立ち回るのが正解だったのか?」を考えることは、今後似た状況に備える上で非常に有効です。
ここでは3つの戦略パターンを想定し、それぞれの強み・リスクを比較します。
✅ パターン①|トレンドの転換点で買い構えていた先行型トレーダー

このパターンは、筆者自身が実行した戦略です。
- エントリー: 日本時間5月8日 5:59:19、143.848円でロング
- 利確: 指値145.948にヒットし、+210pipsを実現
- 保有時間:約23時間
💡 メリット
- 材料発表前に仕込み済み → “爆発の全波動”を取り切れる
- リスクリワードのバランスが圧倒的に良い(トレンドの転換点=リスク小)
⚠️ リスク
- 材料の方向性と逆だった場合、大きく踏まれる可能性
- トレンドの転換点を狙うため、既存トレンド継続のリスクがある
✅ パターン②|発言を受けて飛び乗る“反射型”トレーダー
トランプ氏の発言がSNSで拡散され始めた23:00〜23:10頃に「材料が出た!」と即座にロングエントリーするパターン。
💡 メリット
- 情報感度の高さで“初動の一部”に乗ることが可能
- テクニカルが裏付けなくても「発言=トリガー」と割り切って入れる
⚠️ リスク
- 情報の真偽・影響度を読み間違えるとダマし上げに巻き込まれるリスク
- トレンドの持続性がない場合、高値掴みになりやすい
✅ パターン③|チャートを見てトレンド確定後に入る“確認型”トレーダー
23:50頃、5分足でゴールデンクロスが発生し、テクニカル的に「トレンド転換確定」と判断してからエントリーする戦略。
💡 メリット
- 高い確率で“方向性の正しさ”を担保できる
- テクニカル重視のトレーダーには安心材料が多い
⚠️ リスク
- エントリー位置がすでに50〜100pips上がった後で、リワードが限られる
- 材料による“出尽くし反転”に巻き込まれるリスクもある
📊 3パターンの比較表(まとめ)
戦略タイプ | 入るタイミング | リワード | リスク | 向いているタイプ |
---|---|---|---|---|
パターン①:先行型 | 材料前、押し目で構える | ◎ 非常に高い | △ 材料外しリスクあり | トレンドフォロー・スイング |
パターン②:反射型 | 発言・速報直後に飛び乗り | ◯ 中〜高 | ◯ 情報依存の不安あり | スキャル・ニューストレード |
パターン③:確認型 | チャートがトレンド転換を示した後 | △ 中程度 | ◎ 高い確度で安心感 | テクニカル・後乗りデイトレ |
✅ 視点まとめ:
2025年5月8日のような“突発材料+急騰相場”では、
ただし、どの戦略が優れているというよりは、自分の性格・スタイルに合った戦略を選び、ルールを徹底できるかどうかが成否を分けるのです。
🟩 最終章|まとめ&今後に活かすチェックポイント
2025年5月8日──
トランプ大統領の「株を買え」発言は、米ドルと日本円、そして株式市場に連鎖的なインパクトを与えました。
為替市場はこの発言を最速で織り込み、ドル円は約160pipsの急騰。
株式市場もその後追いで上昇し、トレーダー心理・テクニカル・ファンダメンタルズが一気に交差する「教科書級の相場展開」となりました。
📈 今回の相場から学べる3つのこと
✅ 1. 材料が出る“前”にもチャートは語っている
23:00の陽線、23:50のゴールデンクロスと高値ブレイク──
トランプ発言を知らずとも、チャートは転換を示していました。
「材料よりチャートが先に動く」局面があることを再確認。
✅ 2. 資金は“為替 → 株式”の順に動く
為替は常に最前線。リスクオンの兆しが見えたとき、真っ先に円が売られ、ドルが買われる。
その資金が株式市場へ流れ込む──フローの順序を理解することで、次の一手が見えやすくなります。
✅ 3. 自分のスタイルに合ったエントリー戦略が重要
筆者のように事前に仕込んで210pipsを抜く先行型もあれば、
チャートで確定を見てから乗る“確認型”もある。
大事なのは、どれを選ぶかではなく、どう徹底するか。
📝 今後に活かすCPI/イベントトレード チェックリスト
チェック項目 | 内容 |
---|---|
✅ 材料発表前にチャートが反応していないか? | ローソク足に兆しが出ていないかチェック |
✅ トレンド方向と一致するエントリーか? | 逆張りの罠にはまらないように |
✅ SNS・Xで拡散されている情報の質は? | 発言の「熱量」も反応スピードに直結 |
✅ 主要市場の順番を意識できているか? | 為替→株式→債券の順で連鎖しやすい |
✅ 利確・損切りの計画は事前にあるか? | “伸ばすか・逃げるか”の判断は準備次第 |
🔭 次に控える材料:2025年5月13日 米CPI
トランプ大統領の「株を買え」発言のあった5月8日からわずか5日後には、米国のインフレ指標・CPI(消費者物価指数)が発表されます。
インフレの再加速 or 鎮静が示されれば、相場は再び大きく動きます。
今回の事例をベースに、「トリガー → 初動 → トレンド確定」という3段階で構える習慣をつけておきましょう。
次の相場で“構えて撃てる”自分であるために、今回のトランプ急騰相場を1つの「型」として脳に刻んでおきましょう📘💹